こどもの治療
お父さんお母さん、最初は泣いてうまく治療できなくても、少しずつでも必ず問題は解決されてゆきます。どうか、最初うまく治療できなくても叱らないで、少しできたことを心からたくさん褒めてあげてください。
そして優しく抱きしめてあげて下さいね。
どんな子でも、きちんとお話をして、仲良くなって、という段階をじっくり踏んでゆけば必ず心を開いてくれるし、治療できるようになります。
あとは、どれぐらい信頼関係を結べるか。
この「仲良し度合い」が、治療の成否に直結します。
当医院では、全ての治療椅子にテレビを設置して、色んなこども向けのビデオが見れます。待合室にも、おもちゃ・ぬいぐるみ等、いっぱいあります。
特に、以前ろくに説明もされずに、ただ機械的に押さえつけられて治療された小児は、肉体的な痛み以上に精神的な心の傷を負っています。
そういう悲しい思いは絶対にさせたくありません。 初診のときには号泣していた子が、にこにこして治療できるようになったとき、スタッフみんなが嬉しくて嬉しくて涙ぐんでしまうこともままあります。
「むしばをやっつけるときは、ちょっと痛いかもしれないけど、がんばろう!」 「今日はほんとうにがんばったねっ。偉いぞっ、この次もがんばろうね!」
お父さんお母さんが、こう言って連れてきて下されば大丈夫!
蛇足ですが、子供を叱るとき「言うこと聞かないと、歯医者さんに行って歯を削ってもらうよ。」とか「泣きやまないと、注射してもらうよ。」とか「歯医者さんで、イタイイタイしてもらいますよ。」とか「そんな悪いことをする子は、歯医者さんに連れて行きますからね。」というような「脅迫めいたしつけ」の仕方は、絶対にやめて下さいね。これをやられると、実際歯医者に来たときに最初から怖がってしまい、治療になかなか入っていけないケースが多いのです。子供は想像力が豊かですから、毎日のようにそうやって叱られていると、初めて見る歯医者さんの顔が鬼のように見えちゃうかもしれません。
それと、毎日歯を磨いてあげて、口の中を他の人に触られることに慣れさせておく。今日は見てもらうだけ、絶対痛くないなどという嘘の約束はしない。上手にできたときは治療後にはオーバーなぐらいに家族全員でほめてあげる。定期的に歯科検診を受け、歯が痛くなる前に治療を受けさせる。
どれも大切なことです。
初めて治療する場合は何かと不安ですよね。当医院では、少しでも不安感を取り除くように説明し、治療器具を見せ、音を聞かせ、危険のないものは触らせます。治療の途中でも手鏡を使い実際に見てもらいます。
「虫歯が多くて恥ずかしい」 「何でこんなになるまで歯医者に来なかったのか」と、先生に叱られるんじゃないだろうか。
そんな心配は全く無用です。
それどころか、よく勇気を出して来院して下さいましたね・・・がんばって治療しましょうね・・・という胸いっぱいの気持ちをもって、あなたと一緒に頑張っていきますから。。。
又、当医院では、お子様が安心できるように、スタッフは様々な工夫をしています。もし、お子様が「歯が痛い」と訴えた時には、優しく、「口の中のばい菌を退治してもらいましょうね」などと言葉をかけて連れてきて下さいね。そして、3ヶ月に1回の定期検診で、むし歯のない子・よく噛んでしっかり食べられる子に育てましょう。又、『子供の歯磨き指導』・・・大切なことは言うまでもありませんが、前歯をみがく場合、小さなお子さんはいやがることが多いものです。これは歯ブラシで歯肉や小帯(唇と歯肉をつなぐスジ)を痛めることがよくあるためで、歯磨きぎらいの子供を作る原因のひとつになっている場合がけっこうあります。(大人とこどもとでは小帯の付き方が違うので、こどもの唇をめくり過ぎると痛いのです。)要注意ですね。
それと、"3歳までが味覚の形成時期"です。3歳までは特に甘いものに注意して下さい。一生の問題になります。おじいちゃん・おばあちゃんにもぜひ、教えて下さいね。御願いします。